道路附属物に含まれる道路上の駐車場とは

人口が集中する都市部では、自動車の違法駐車が問題になっています。これに伴い、取締りの強化と道路上に駐車場の整備を行い、違法駐車の防止や渋滞の緩和が取り組まれています。道路附属物は道路上の駐車場を含みますが、道路附属物に含まれない駐車場もあるようです。

■道路法に基づく駐車場
道路附属物は、国土交通大臣や都道府県知事、市町村の長などの道路管理者によって管理されています。路上駐車場は、道路法第二条に基づき設定される道路附属物になるのだそうです。この路上駐車場とは、「歩道と接続していて、かつ車道とは工作物により分離して設けられるもの」とされ、さらに平成19年の法改正により、駐車料金を徴収することが出来るようになったということです。

駐車料金に関しては、周囲との差別化を図る様な安い料金などに設定は出来ず、また逆に高く設定して利用出来なくなる様な料金を定めてはいけないそうです。また、利用者から駐車料金は徴収出来ますが、「必ず」有料にしなければならない決まりはないといいます。

道路を無料公開している道路管理者が、道路上の駐車場の駐車料金を徴収するのは「矛盾」している様に感じ取れるかもしれません。しかし、無料にすることにより、周囲の民間駐車場と料金の差が生まれてしまい、結果的に民間駐車場の経営を圧迫してしまいかねない為の処置なのだそうです。

■道路交通法に基づく駐車場
道路上の駐車場に、パーキングメーターがあります。これは、都道府県の公安委員会が設置したもので、厳密に言えば「駐車場とは異なる」のだそうです。道路交通法に基づき、時間制限駐車区間に設置されるスペースで、違法駐車を減らし、道路の安全と円滑な交通の為の処置となのだそう。制限時間を超えた場合は罰則があるのもパーキングメーターの特徴のようです。

■駐車場法に基づく駐車場
道路管理者とは異なる地方公共団体が設置した路上駐車場です。駐車場法に基づき、都市計画として駐車場整備地区という定められた地区内の道路に設置されます。 
こちらも駐車料金を徴収することが出来ますが、駐車料金の設定に関する根本的な部分は道路法と同じで、周辺に設置された民間駐車場の駐車料金に対して著しく均衡を失しないものと定められています。

さらに、不法に駐車料金を免れた人に対しては、免れた料金のほか、2倍相当の料金を徴収することも出来るのだそうです。

■道路の安全の為に
道路附属物には道路管理者が整備する駐車場も含まれるようです。駐車場にも道路区域内、道路区域外と大きく分類され、上記3点は道路区域内になるということです。
様々な駐車場が整備されていますが、そもそもは安全で円滑な交通の為にあるもので、私達の運転マナーや道路に対する意識が問われているのではないでしょうか。

道路附属物に含まれるガードレール

道路附属物に含まれるガードレール。道路を利用する防護柵の1つとして、道路管理者により整備され、また街並みの1つとして私達の安全を守ってくれています。このガードレールにも、様々な特徴があるのをご存知でしょうか。

■ガードレールの目的
ガードレールは道路上に設置する防護柵の1つです。道路の照明や標識、防護柵などは安全で円滑な交通を確保することを目的として設置された道路附属物にあたります。道路附属物はこれらのほかにも街路樹や地下に設置される共同溝などが含まれています。また、自転車や自動車の駐車場、有料道路の料金所など道路に接して設けられるさまざまなものが道路附属物にあたるそうです。

なかでも防護柵は道路を走行する車両が何らかの衝撃や不注意で道路の外へ飛び出すのを防止する目的があります。さらに、歩行者や自転車が車道側へ飛び出してしまうことや転落、意図的に車道を横断する危険な行動を抑制する為の目的もあります。ガードレールの存在により視覚的な境界が出来ることで、ドライバー、歩行者共に安心が担保されていると言えるでしょう。

また、防護柵は、ガードレール、ガードパイプ、ガードケーブル、ボックスビームの4種類があるのだそうです。

■ガードレールの強度
ガードレールの材質は鉄で、衝撃に対して変形しやすい特徴があります。衝撃をガードレールが吸収することで、車両側の損傷、併せて運転手など乗員の負荷を軽減する役目があります。さらに衝撃の際には車両の方向を変える効果もあり、車道から歩道への進入を防ぐといった役割もあるのだそうです。
また、ガードレールの形状も7種類と複数あり、設置される道路によって変わります。さらにその形状は強度に繋がり、主に一般道で設置されるガードレールは強度が弱めの部類で、自動車の交通量が多い道路ほど強度の高い形状のガードレールが設置されているのだそうです。

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■黄色のガードレール
山口県のガードレールは黄色をしていることでも話題になっています。黄色にした理由は、1963年に山口県で開催される国体に併せて道路整備の際、特産品である「夏みかん」のアピールを兼ねて、道路管理者が管理するガードレールを黄色にしたのがきっかけなのだとか。

ガードレールの色といえば、夜間の視認性を良くする為に白色が使われていますが、2004年、国土交通省により新たに策定した景観に配慮したガイドラインにより、歴史的な街並みが並ぶ地域などでは、景観を損なわない為にガードレールの色が変化しているそうです。

■安全に対する意識
ガードレールは道路の交通を守る為の道路附属物です。利用する道路にガードレールが設置されているだけで、精神的にも安心して利用出来ます。第一に必要なのは、道路を利用する私達の「交通安全に対する意識」です。これからも安全に安心して道路を利用する為に、一人ひとりの気配りが求められると言えるのではないでしょうか。

景観を良くする為だけじゃない「街路樹」がある道路附属物の効果

街路樹が一列に立ち並び、見事な景観を作り出している道路を走行したことのある人も多いのではないでしょうか。
道路管理者によって整備されている街路樹は、ガードレールや案内標識とともに、道路の安全や円滑な交通の為に必要な「道路附属物」の1つです。その大きな特徴は、他の附属物と違い「生きている」というところにあるようです。

■生きているからこそ出来る街路樹の特徴
秋には紅葉が美しい景観となる街路樹ですが、景観だけが目的では無く、さまざまな観点から街路樹は道路附属物としての役割を果たしているといいます。

夏の時期には道路の反射熱もあり、道路上の気温は著しく上昇します。2020年東京オリンピックのマラソンコース、競歩の対策として、遮熱性舗装を行う対策が採られたこともあります。

街路樹は太陽の光を遮る効果も期待出来ますし、街路樹に遮られた光は道路に影を作ります。これにより周囲の気温上昇を抑える効果も期待出来るののだそうです。さらに、樹木なので呼吸をします。二酸化炭素(CO2)を吸収しますので地球温暖化に貢献出来ているとも言えるでしょう。

■ガードレールの効果も
街路樹には、車道と歩道を分離させる効果もあります。万が一に車両が車道をはみ出してしまった場合、街路樹で防げる場合もあり得るでしょう。
夜間に関しては、ヘッドライトなど明かりを防ぐ効果もあります。

また、樹木は生き物ですので、景観の良さを維持する目的も含め剪定作業が必要なのも「生きている道路附属物」としての特徴と言えます。

■道路附属物という植物
植物ですので、季節によっては花が咲いたり、木の実が出来たりします。しかし、安全面の観点から、街路樹に登ったり、花や木の実を採ったりなど遊ぶ目的での利用は認められていません。また、街路樹の地面に一般の植物を植えるなどの行為も認められていないようです。

ただ、枯れてしまったり、折れてしまったなどといった場合の対応については景観を損なうことや、道路利用者の安全な通行を妨げてしまうことにも繋がりかねない状態ですので、道路管理者への報告が望まれるでしょう。

街路樹は道路附属物であり、道路管理者が道路上の安全と安心を確保する為に行っている取り組みなのだそうです。

■景観としても美しいが、運転に集中する
イチョウやサクラ、ケヤキなど美しい街路樹ですから、景観を眺めにドライブに出かけるという人も多いでしょう。
とはいえ、運転がおろそかになっては本末転倒です。「大切な命を乗せている」という自覚を持ち、安全運転することが大切と言えそうです。

道路附属物を定める法律「道路法」とは

道路の新設や整備、維持管理などが道路法の目的と思われがちですが、それだけではありません。安全で安心な交通の発達に寄与することで、「公共の福祉を増進させること」が道路法の目的でもあるようです。また道路に付随する標識やガードレールといった道路附属物も私たちが円滑に交通するためには欠かせない存在です。
公共の福祉とは、「全ての人の人権が平等であるために人権同士の衝突を調整すること」なのだそうです。

■道路法とは
道路法は1952年に公布された「道路」の維持管理や罰則など、道路に関係する事項を定義した法律です。道路法制の中では基本法とされ、国土交通省が管轄しています。
「道路附属物」はこの道路法により設置された施設や工作物です。道路上に設置されたガードレールなどの防護柵、道路反射鏡、路上駐車場、道路標識、街灯、街路樹など様々で、道路法に基づき道路管理者が整備、管理しています。
人々が安全に道路を利用できるのも、道路附属物のおかげという部分があると言えそうです。

■道路法が管理する道路とは
道路法では、道路の安全と交通機能を充実させるため、道路を下記の4種類に分類し法律で規定されています。
・高速自動車国道
・一般国道
・都道府県道
・市町村道

また、第二条第一項に「トンネル、橋、渡船施設、道路用エレベータ等道路と一体となってその効用を全うする施設又は工作物」とあり、「道路」として道路法では定めています。
しかし、日本中に張り巡らされる道路全てが道路法で管理される「道路」ではありません。個人や法人が管理し利用している私道がこれに該当し、道路法で管理されていはいません。

また営利を目的とするサーキットなども私道に含まれます。さらに、林道や農道も道路法では管理されていないのだそうです。

■道路の役割
道路は交通機能の役割もあり、空間機能としての役割も持っています。空間機能とは、火災や災害時に消防車や救急車などが対応するためのスペースや、避難するためのスペースでも、ある防災に対する空間のことをいうのだそうです。また、電気線、電話線、ガス管、水道管などのライフラインや地下鉄、地下駐車場など、道路の下にあるスペースを有効活用する収容を目的とした空間。さらに、道路上空の空間を開放することで、都市部などビルが立ち並ぶエリアでも太陽の光が差し込める環境を配慮した空間などがあり、道路とは、私たちの生活にとって欠かせないものと言えそうです。

■維持管理は大変
国土交通省によると道路法で管理されている道路の長さは合計で1,279,651.9kmなのだそうです。
また、内閣府の交通安全白書では全国にある道路標識の数は約979万枚あるとされています。
全ての道路標識が道路附属物として道路管理者に管理されているわけではありませんが、道路附属物が安全で円滑な交通のために欠かせないものであるということは言うまでもありません。

設置に関する規定が無くなった道路附属物

昭和27年に公布された現行の道路法第2条第2項では、道路附属物と掲げる施設又は工作物を具体的に列挙しています。
その中に「道路元標又は里程標」と記載されています。道路元標、里程標という名前を聞いたことはあっても具体的な内容は知らないという人は少なくありません。
この2つは道路附属物や道路とどのような関係があるのでしょう。

■道路附属物における道路元標、里程標とは
日本には無数の道路が繋がり、利用者の道として活用されています。各道路には「始まりの地点」と「終わりの地点」があり、それぞれの「起点」から「終点」を表示する為、大正9年に設置された標識のことです。また、明治時代に設置された標識を「里程元標」と言うのだそうです。

日本の道路の起点となるのは、東京都中央区日本橋にある日本国道路元標で、国道1号線を含む主要道路の起点になっています。
このことから、目的へ向かうまでの手段は何通りもあるという意味を持つ「すべての道はローマに通ず」という言葉を模して「すべての道は日本橋に通ず」という言葉が生まれたほどなのだそうです。
また、この日本国道路元標は昭和47年に設置され、当時の佐藤栄作内閣総理大臣により記されています。

一方、「元標の広場」の側に里程標も設置されています。里程標とは記された主要都市までの距離を示し、鹿児島市までの距離は「一1,四六九粁」とあります。”粁”とはキロメートルの意味です。

■道路元標が各市町村に設置されたのは大正
道路元標が全国的に設置されるようになったのは旧道路法が公布された大正8年です。同法の関連法令にあたる道路法施行令によって規定され、日本全国の各市町村にある道路の起点、終点となる位置に設置し、市町村を繋ぐ道路の距離を測る際に用いられました。これにより、全国に道路元標が設置されることとなったのだそうです。

その後、現行法である道路法が施行されたことにより、道路元標、里程標は道路附属物として規定されてはいるものの、旧道路法の施行法令の規定は無くなってしまう結果になりました。各市町村にあった道路元標を維持管理する義務も法的に無効となり、言わばモニュメントの様な扱いになっているようです。

■観光名所として
現在の道路元標は観光名所の1つとして注目を集めています。全国各地に設置された為、道路元標をお散歩コースの1つに設定したり、道路元標の周囲にあるお店を紹介したり、道路元標の見所や歴史について紹介するブログの公開など告知を行い、観光客を呼び込む手段の1つとして意外な所で活用されてるのだそうです。

■道路元標を無くさない動き
設置された当時は約12000あったと言われる道路元標ですが、現行の道路法が施行されたことにより、その役割を終えたとも言えます。一方で、都市開発や道路の改築などにより移設、または撤去されるなどで数が減り、現状で正確な数が分かっていないようです。

道路附属物の記念碑ともいえる道路元標を残そうと個人で研究、活動を続ける人もいるほどです。道路元標のあり方について、対応が問われていると言えそうです。